講師:砂山太一、山川陸
日時:2018年9月3日(月)・9月4日(火)

9月3日 (月)
15h-18h:キーレクチャー、ワークショップ内容の説明
18h-:懇親会
9月4日(火)
12h-17h:ワークショップ
17h-:講評会

ワークショップ内容
RC造、木造、鉄骨造など建築を構築するための技法は様々です。建築の耐用年数は法的な計算方法がありますが、日本における建築物の平均寿命は、いずれの構法においても40年から50年とされています。補修などを含めると、物理的なタイムスパンはもっと長いとも言えるでしょう。
ところで、わたしたちが日常の中で建築物を享受する時、はたしてこの物理的なタイムスパンを念頭に捉えているでしょうか。
情報を処理しながら一時的に保持するワーキングメモリ[1]は、本を読む、町を歩く、会話をするなど、わたしたちが普段おこなう様々な行動を支えているといわれています。その記憶容量には限りがあり、7±2個であるという説[2]や、4 ± 1 個であるという説[3]が存在し、いずれにしてもその時間的限界性が指摘されています。そのような話しをせずとも、そもそもわたしたちは、いろんなことを奔放に思いつきながら、忘れっぽく生活しているのではないでしょうか。
そこで、このワークショップでは、そのような人間の短期記憶的なタイムスパンで建築を捉え、極小の時間の中で立ち上がる建築的関係性を考えてみたいと思います。

講師である砂山、山川は2015年に、木内俊克、添田いずみ、橋本吉史とともに、「オブジェクトディスコ」というパブリックスペースの設計を行いました。
このプロジェクトは、人間に備わっている認知活動を頼りに、物と物の関係を結びつけ、空間を作り出すことを目的としています。「オブジェクトをディスコさせる」というキー概念をもとに、複数人で伝言ゲームのように連想しながら設計するなど、そこでは、建築の物理的な条件を前提としながらも、設計においても、使用においても、認知的な情報の伝達と交換の創出が主眼となっています。
「オブジェクトディスコ」は長い設計期間を経て実現されたものですが、今回のワークショップでは、その設計エッセンスを凝集し、より実験的なエクササイズをおこないます。
現在北大路ハウスが取り組んでいる「新しい庭、地域との接点、街並みと外構の関係」を見出すための一つのスタディ、「北大路ハウス内部を捉え直してみる」契機となればと考えます。

ワークショップのプロセス
①ある任意の場を、北大路ハウスの中から選び出す。
②その場から、連想しうる事柄、行動、他の物との関係性を表すGIF動画作る(最大15秒)
③GIF動画を特設サイトにアップロードする

ワークショップで必要なもの(各自)
デジタルビデオカメラ(ビデオ機能付きのデジタルカメラ、スマートフォンなど)
②ノートパソコン(mac or windows)



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[1] Baddeley & Hitch (1974)
[2] Miller (1956)
[3] Cowan (2001)



[test]
作成:砂山太一、川久保ミオ



[reference]

グリーンカーテンの支柱と電柱の支えるワイヤーのカバーが平行になる
(木内俊克+砂山太一+山田橋『オブジェクトディスコ』2015)

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カツオがミッキーマウスになる瞬間
https://matome.naver.jp/odai/2137386715456829201

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壁紙が剥がれ落ちることによって、特異な認知空間がたち現れる。
(コーエン兄弟『バートン・フィンク』1991)

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門脇耕三/アソシエイツ+明治大学構法計画研究室「門脇邸」2018

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一時的な物理的拮抗関係の取り結びとその連続
(フィッシュリ&ヴァイス「事の次第」1987)

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「The house is - as the cultural center of the village - a projection screen for generations of memories and emotions.」
(Andrea Grützner「Erbgericht/Guesthouse」2016)

http://andreagruetzner.de/erbgericht

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物に備わっているその物性を暴露する
(田中功起「Everything is Everything」2007)

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マリリン・モンローのスカートと地下鉄の動きの間に、一時的な建築空間がたち現れる。
(ビリー・ワイルダー『七年目の浮気』1955 )

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物の特性と音
(Kinopravda「unecessary sound」2012)

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